30台以上のホイロ(焙炉)が並んだ壮観な光景

 

11月22日京都の宇治茶会館にて全国手もみ茶競技会が行われました。

今回は私は競技会出場メンバーからは外れていました。

3年続けて出場したので一回休みというところでしょう。

じっくりと他県のチームを見て回れるいい機会だと思いました。

 

私の所属する三重県チームは11月17日に研修会を開催しました。

そこで今年手もみ茶品評会で一等一席、つまりそれぞれの茶畑で作ったお茶を手揉みして出品したコンテストで全国優勝した

奈良県の選手、U氏を招いて指導してもらいました。

U氏はまだ30代前半で若く、知りあった時からうまかったものの、以前は三重県に来て一緒に研修をしたこともありました。それが今や品評会優勝者のカリスマ性を帯びて我々三重県の手もみ茶保存会のメンバー全員が教えを乞うまでになったのでした。私はちょっと事情は違うけど水島新司の野球漫画ドカベンにでてくる谷津吾郎みたいだなと思いました。対戦相手を受け入れて一緒に練習をしてむしろ教える立場にあったのが、教えを乞うまでになり、三重県勢の最大のライバルとして立ちはだかったのでありました。

懸命にお茶を揉み上げる三重県の選手たち

 

U氏の揉み方はいくつかある手さばきを組み合わせた「ハイブリッド揉み」とも言えるものでした。三重県のメンバーはこりゃええ、今までより楽にうまく揉めるとばかりにその技術に飛びつきましたが私には一抹の不安もありました。急にとりいれたやり方で競技会にのぞんで今までの型を崩して成績がガタガタになりはすまいかと。

 

競技会のため京都に出発する前日にも私の手もみ茶道場でも出場メンバーの中で近くの者を集めて自主練習を行いました。

そこでもハイブリッド揉みで練習しました。

 

さて競技会の結果ですが全体25チームのうち三重県で一番成績の良いチームで6位でした。4位までが入賞ですので一歩及びませんでしたが今年は全体にレベルが高く6位ぐらいまでならどこが優勝してもおかしくない出来栄えでした。

今回指導をしていただいたU氏のチームより成績も良くスポーツ漫画さながらの展開でした。

 

私といたしましては1~2回の練習で新しい技を自分のものにしていた三重県手もみ茶技術伝承保存会のメンバーに舌を巻きました。

 

ともかく各県手もみ茶のカリスマ的な人物、伸びてきた若手、彗星のごとくあらわれた新人と人材に事欠かない日本全国の手もみ茶保存会でありました。

 

付け加えておきますが手もみ茶競技会は蒸して冷凍されたお茶の葉はほぼ同じ物を揉みます。

しかしながらホイロの具合や競技をする場所によって

有利、不利はありますので順位のいい悪いはめぐりあわせによることもあります。

ていねいに最後の手をいれる。

 

出来上がった手もみ茶 後は結果を待つばかり

 

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