カテゴリー[台湾茶]

関宿、而今禾(ジコンカ)さんのスタッフが

先日まで小青柑の乾燥に来ていました。

 

 

一個一個ていねいにくりぬいてつくられています

 

カチカチになるまで乾燥させて出来上がり

 

私も関わった小青柑づくりですが

今は多忙なこともあり私は「卒業」となりました。

私が知っている限りのことを伝え切ったので

今は関わってなくても満足していますし

私も発酵茶、紅茶作りに関して

経験を積むことが出来ました。

 

今はたまに而今禾さんのスタッフが

私どもの施設を使って乾燥をしているので

そういった時にまた小青柑を見ると

関わっていた当時のことを思い出します。

 

はじめにスタッフ達と台湾茶の視察旅行を経て

亀山市内でF 4と言う発酵茶づくりに向いた

耕作放棄地を探し当てました。

 

台湾の茶業者と交流しました

 

伐採から始めて手摘みも行いました

三重県茶業研究室でも協力をいただき

発酵茶作りに関して色々と

試行錯誤を繰り返しました。

 

背丈以上もあった茶樹

製茶のやり方で試行錯誤しました

 

それらが今では懐かしい思い出です。

現在而今禾さんの小青柑は

伊藤園の関連のサイトでも販売され

毎年作った分は完売しているようです。

 

私も自分が関わったお茶が継続して

作られているの は嬉しい限りです。

このように色々なお茶づくりに

挑戦し続けられたらいいなと思っています。

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8月いっぱいブログをお休みしてしまいました。

これからまた、再開したいと思います。

8月1日には亀山市安坂山町にある F 4の畑を整備しました。

 

普段からジコンカさんの仕事をしているAくんと二人での作業でした。

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伸びた枝を払う私
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茶畑の中に入って作業するAくん

 

耕作放棄茶園は茶の木が伸びて中に雑草はほとんどありませんでした。

中は茶の木のドームのようです。最初作業がしやすい普通の茶畑の高さか、

高くても人の手が届くぐらいの高さの茶畑にしようと思いチェーンソーを持って中に入って行きました。

しかし、、このままのきれいさを生かした茶畑にしたいとその場で考えを変えました。

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中は雑草はほとんどなくきれいになっている誰か管理していたのか?

風の谷のナウシカで腐海の底は清浄な世界が広がっていたように耕作放棄された茶畑のドームの中にこんなきれいな世界が広がっていたとは。

ただ耕作放棄された茶畑がこのようになるわけではありません。樹勢が強く雑草が伸びる前に茶の木が伸びて日陰になったのでこのようになったのでしょう。

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関宿にある而今禾(ジコンカ)のオーナーの恭子さん夫妻と小青柑作りを目指して
昨年1月末に日本からは私を含め6人で台湾視察旅行に行きました。

ジコンカさんの台北店もあることから小青柑作りの第一歩は栽培から

茶芸に至る台湾のお茶を知ることからということでした。
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台湾の茶農家を訪ね、台湾茶をいただいた
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有機栽培された白茶
その前後に発酵茶を作りたいが、いい茶畑はないか、できれば耕作放棄地を活かして
無農薬有機栽培をしたいと頼まれていました。茶農家の仲間に聞いてみると
一ヶ所あてがあるということで案内してもらいました。

そこは私どもの亀山市辺法寺町から更に標高の高いところでありながら

車で10分以内で道路に横付けできるほどアクセスがよく
しかも不思議とつる草などが繁茂せず綺麗に空に向かって伸びていました。
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風光明媚かつアクセス良しの茶畑、遠くに見えるのは新名神
隣のお茶農家の方が周辺の手入れをしていたのかもしれません。

品種を聞いてみると F 4(えふよん)という品種でした。

亀山で紅茶作りが盛んだった頃から緑茶に移行する過程で緑茶としても紅茶としても製造でき

現在の一般的な品種のやぶきた等と比べると異様に葉が大きいのが特徴です。

昨年初めて白茶と紅茶をつくりましたが標高の立地もあり味わい深くまろやかなお茶が取れました。

F 4とはどんな品種だろうと茶業研究室などにもあたってみましたが

他の品種に比べて極端に資料が少なく
検索しても 「花より男子」のF4が出るぐらいです。

もしくは三重県の亀山紅茶を紹介したホームページのヒストリーのページの昭和43年に

「べにほまれ、はつもみじ、F4 、印雑等の紅茶品種を用いた緑茶製造への切り替えが始まる。」
とあるだけです。
それまでに紅茶品種として栽培されていたのを
緑茶として製造するようになったということなのでしょう。
 
三重県 亀山紅茶のホームページ
発酵茶を摘んだ耕作放棄茶園となりの茶畑と比べるとその高さは歴然だ
あまりにも資料が少なく
犯人の足取りが途切れたかのように思っていたある日、紅茶づくりのために紅茶の資料をあたっていたら
一昨年の10月に尾張旭市で開催された紅茶フェスティバルで亀山kisekiの会で一緒に活動している
普及員の野村氏が発表した資料をスマホで撮影した紅茶品種の系統図を何気に見ていたら
下の方に F 4という文字があるではないですか。
肝心なところは光って見にくいですが、台湾蓮花池から種子導入 台湾山茶から選抜と書かれています。
日本産紅茶品種の系統図
三重県普及員、亀山kisekiの会の野村氏作成
 
つながった!台湾と亀山が、50年前と今が。
この F 4の茶畑はこの高さを生かしたまま
整備していきたいと思っています。
何かしらこの姿に意味があるのではないかという気がしてきました。
而今禾の恭子さんにもそう提案しました。
 
F4の茶葉、大型の葉だ。

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昨年つくってみた小青柑(しょうせいかん)

 
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7月8日から9日にかけて
以前からご縁のある而今禾さんから依頼され紅茶作りをしました。
 
亀山市にあるこの耕作放棄地は人の背丈の倍以上の高さがあり台湾でよく行われているの野放(のほう)の茶畑を思いださせます。この茶畑でほんのわずかな量しか取れない新芽を手摘みして紅茶を作りました。
人の背丈の倍以上ある茶の木

 

萎凋棚(いちょうだな)で葉をしおらせ、翌日製造する

 

亀山市にある茶業研究室の製茶工場をお借りして四連の小型揉念機(じゅうねんき)を使用して紅茶にしました。アンティーク品のようなユーモラスな機械です。
たくさんは作れませんが少しずつ分けて作れるので実験的に作ることができます。

 

 

小型の揉念機(四連)

見ていると眠気を誘う動きと音

揉み始めのお茶の葉

揉念が進んだところ

 

できたお茶は翌日早速私の店でジコンカのオーナーとテイスティングしてみました。まだ熟成されていないのでどのように変化するか分かりませんが現時点でもまろやかで非常に味わい深かったですね。

できあがった紅茶

緑茶用の審査方法だが水色(すいしょく)等をチェック

 

この紅茶は昨年のように柑橘に詰めて乾燥させ小青柑(しょうせいかん)にします。

 

昨年、つくった小青柑

 

 

小青柑が完成したら関宿の而今禾(ジコンカ)さんを通じて販売される予定です。

 

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人の背丈よりも大きくなった耕作放棄地の茶畑

台湾で見た「野放(のほう)」の茶畑を彷彿とさせます。

良く伸びた茶の葉が摘みとれました。

 

白茶(はくちゃ)をつくりました。とはいっても5月中旬のことです。

すぐにでもブログに載せたかったですが、できたお茶が一定の評価がされるまでは人に言えないナーと思っていました。

 

一緒に台湾に行った仲間たち一緒にやりました。

 

白茶は蒸したり、揉んだりせずに、ただ置いておくか、天日に干すかしてつくるお茶です。究極の製造方法です。人の手を極力排した製法。

 

北斗の拳で言ったら無想転生、HUNTER×HUNTERで言ったら百式観音零の掌みたいなもんでしょ真顔

 

「こーれはむずかしいナー」と台湾視察旅行をしている時から思ったものです。

お茶というのはどのようにつくっても飲めるようにはなるものです。

蒸しも、揉みもしないのだから、味がめちゃ薄くなるということが予想されます。放置して萎調する方法を間違えれば、それこそ味も香りもないお茶になってしまいかねません

網の上に広げて萎調させているところ。

 

耕作放棄された茶畑を中心に6人で丸一日がかりで手摘みをして8キロ程度の生葉を摘み4日かけて、温度湿度の調整をしてみたり天日で干したり、最後に発酵を止める殺青(さっせい)、乾燥とやって出来上がりました。殺青では紅茶づくりの経験が、乾燥では緑茶づくりの経験が生きましたね。

 

今回の白茶づくりで威力を発揮したのがフェイスブックのメッセンジャーでつくり方のに疑問を持ったらメッセンジャーにアップしておくと視察旅行の時に通訳をしていただいた台湾在住のお茶の先生やその時に克明に記録をとっていてくれた仲間が答えをくれて、私はそれに従うだけでよかった面もあります。まさに「他力」によるお茶づくりでしたね。

 

台湾で茶葉研究所の先生に試飲していただき高い評価を受けたそうです。

ビギナーズラックと言うべきか初めての白茶づくりは予想外にうまくいきました。次回は、さらに良いものをつくれるのか、私の真価???が問われるところです(^^ゞ

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1月29日から2月1日まで台湾に行きました。

昨年、亀山市で行われたかめやま文化年2017の一環で行われた日本茶と台湾茶に交流行事で

一緒に活動した人たちを中心に台湾茶を知るツアーでした。

初日は鉄観音で有名な木柵(もくさく)や次の日は坪林(ピンリン)と台北市から車で一時間ほど走った山間地の生産直売の茶農家を訪ねました。

 

 

坪林(ピンリン)では生産直売の茶農家の緑光農園を訪ねました。そこのご主人の陳さんにいろいろな画像を交えた茶畑の様子や詳しいお茶づくりの模様を説明していただきました。ウーロン茶などの製造機械も見せていただきました。かねてから海外に行くならリアル農家を訪ねてみたいと思っていた私には願ったりかなったりでした。

自らお茶を淹れてくれる陳さん

緑光農園の台湾茶

 

 

「野放」と言われる茶の木の摘み取りを説明する陳さん

 

お父さんは台湾のパナソニックに勤めていたそうです。

日系企業出身のせいかオーガニックの認証取得のためか買い取って使っている工場は建物は古いけれども掃除は行き届いていました。

 

 

息子さんは台湾の東大!台湾大学出身でいったん就職した会社を辞めてお茶農家を継いでいるようです。

向かう途中の道路沿いの茶畑

 

ほんとに山の頂上のようなところで天空の茶畑と言えるようなところです。カメラマンが撮影した天国のような写真もありました。

お茶づくり体験とか観光農園的なこともやっているそうです。

 

お昼はお母さんのつくる手作り料理をいただきました。

強烈なにおいで好みの別れる臭豆腐を罰ゲーム的に勧めてくるのが印象的でした。

 

親子二世代でやってらっしゃいました。

 

 

緑光農園さんは2.5ヘクタールと規模はそんなに大きくなくオーガニックや野放(のほう)と言われる自然任せの栽培方法とっている一方、観光農園やカメラマンに依頼しての画像作り、週末のオーガニックマーケットの参加など人の良さそうな農家ののように見えて大手ビジネスマン出身だけあって考え抜かれたビジネスモデルと言えましたね。私もお手本にしたい農家でしたね。

飾ってある額は台湾茶の受賞の証だそうです。

 

息子さんに英語でここは理想的な農園で私も目標にしたいと告げました。

陳さんは撮影好きなためポーズも決まってましたね。

お茶のお勉強疲れが表情に色濃く映る私とは大違いでした。

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