きもののカビ
今朝お店にある方からお電話がありました。
30年ほど前にご購入下さった喪服を見てみたら、カビだらけだったそうです。
喪服のカビのご相談って本当に多いんです。
喪服を着る機会って、自分またはご主人のご両親のお亡くなりになった時です。
それ以外にはあまり着ません。
逆に着ないってことは、それだけ幸せな事でもあるんですが・・・
お電話の方も、ご両親がご健在で幸せって事なんです。
しかしやっぱり人は亡くなります。
そんなことを考え、ふとタンスを開けたらカビまみれ・・・
という事でした。
しかし、カビは取れます。
但し、お日にちをいただきます。
あまりにもひどいカビですと、カビをとると一緒に染料まで取れてしまう場合もあります。
カビの根っこが染料深くまで根付いているためです。
その場合は、カビを取った後、染料が取れた部分を染料で染め直します。
お電話のお客様のカビの状態も、拝見しないことにはわかりませんが、
30年という月日を考えると、かなり広範囲にひどいカビなのかもしれません。
訪問着や振袖って、たくさん着る機会があります。
お祝い事があると着ますもんね。
だからその都度空気に触れるからいいんです。
カビの原因ってやはり湿気です。
タンスに何十年としまいっぱなしですと、空気に触れることもなく湿気もそのままです。
洋服の場合でも同じことが言えますよね。
何年の着ていない洋服、見たら少し黄ばみが・・・
カビを防ぐには、やっぱりマメに空気に触れさせる。
一番いいことは、虫干し。
良く晴れた乾燥した日に、きものを出してハンガーにかけておく。
しかしこれってめんどくさい。
そんな方は、定期的にタンスの引き出しを開けてください。
それだけでもずいぶん違います。
あと、きものを保存するたとう紙、黄ばんでいるようでしたら要注意です。
たとう紙が、湿気を吸った証拠です。
そんなたとう紙の場合はたとう紙の交換をお勧めします。
とにかくカビを防ぐには、湿気を着物に長い期間留めないことです。
当店、きものに関するどんなことでもご相談に乗ります。
カビ、シミ、汚れ、その他何でもご相談ください。
もちろんお見積りだけでも大丈夫です。