No. 27 朱漆塗脚付菓子器

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全体に黒漆を塗り その上から朱漆を塗って わざとむらを付けた技法を根来塗といいます。蓋は蒲鉾状に緩やかに湾曲していて 身から脚にかけて垂直に立ち 四方とも中央がへこんだ花頭型。大きさや形から文箱と思われがちですが なんと蓋と身の裏側には「関の戸」の文字が施されています。

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「関の戸」の「の」の字は「能」や「乃、之」などで表記されている物が沢山ありますが「廼」の字はこの根来塗り菓子器だけです。さらに同じ器に違う漢字を使い名がある物も他にはありません。鑑定では江戸時代の中期までは遡れるとされ300歳近い菓子器です。関宿に宿泊されたお殿様のお泊まりになるお部屋へ関の戸をお届けする時に使われたのでしょう。
ところで根来といえば伊賀と甲賀に並ぶ忍者の里。紀州で生まれた根来衆の元は僧兵集団が始まりだそうです。昔 夢中になった仮面の忍者赤影で飛騨忍者の赤影青影白影が根来忍者と戦うシリーズ覚えていますか。伊賀や甲賀が出てこないのを不思議に思い見ていました。信長暗殺がらみの話では歴史的事実から離れたフィクションにする意図があったのでしょうか。もう一度見たい番組です。
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銘菓「関の戸」
  6個入り  500円
10個入り  850円
14個入り1150円

No. 26 御領分集帳

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1788年。今から225年前の亀山藩調査記録です。52村全て職業別の人口を調べ総人口が集計されています。お寺の数は181寺 神社は305社。山伏 桶屋 石屋 大工 などなど細かく調査がされていて 男15078人 女14530人 総人口29608人ですが 年齢別の集計はされていません。52の村の長老がそれぞれ集計をまとめ 藩に報告していました。深川屋の六代目もその役をしていたのでしょう。私には読み取れないたくさんの文字の中に きっと色々な事実があるはずです。どなたか解読していただけませんか?お待ちしております。

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銘菓 関の戸  15個入り   850円~

519-1112
三重県亀山市関町中町387

0595-96-0008

9時~18時 出来上がりから売り切れまで

毎週木曜日定休

No. 25 本居宣長扇子

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本居宣長は1730年に 今の三重県松阪市の木綿商 小津家の次男として生まれました。幼少の頃より習字や漢籍を習い国学 医学 文献学などを習得。医者を開業しながら 源氏物語や万葉集の研究に励みました。
深川屋の第六代目との交流があり謡会等の席で親睦を深めていたらしく幾つかの書が残されています。この扇子に詠まれた短歌は奈良の吉野を詠んでいます。持参した扇子に直接筆を走らせたのでしょう。もしかしたら本居宣長が 奈良からの帰り道 関宿に立ち寄り ゆっくりとした時間を過ごしながら詠んだのかもしれません。

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見渡せば
花より他の
色もなし
桜にうずむ
みよしのの山

銘菓 関の戸  15個入り   850円~

519-1112
三重県亀山市関町中町387

0595-96-0008

9時~18時 出来上がりから売り切れまで

毎週木曜日定休

No. 24 月舟宗胡

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深川屋の店内 西の壁に掲げてある「関」という書は江戸時代初期 月舟という曹洞宗の僧が書いたものです。
月舟は元和 4年4月5日(1618)肥前 今の佐賀県に生まれ 12歳で仏門に入りました。金沢市大乗寺 愛知県長円寺 大阪府宅原寺 など禅の教えを説いて全国を歩いた僧侶です。当時 混沌としていた教えを原点に返りもう一度結束させ   その真面目な人柄に説かれると 人々は争い事をやめたと言われています。

月舟の書には 不思議な力があるそうです。一説には 持ち主を天狗が守ってくれるとか 神が宿り幸せへと導いてくれるとか。仏に神?と思うのですが  長年の商いが続いているのも お客様とこの書に守られているのかもしれません。
この「関」は関宿の関ではありません。お茶席の掛け軸でカンと読むのですが たまたま同じ地名のためセキと間違えられます。「関違い」です。

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銘菓 関の戸  15個入り   850円~

519-1112
三重県亀山市関町中町387

0595-96-0008

9時~18時 出来上がりから売り切れまで

毎週木曜日定休

No. 23 庵看板

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深川屋に掲げられた看板は 東海道で唯一現存していると言われている庵看板(いおりかんばん)です。看板の屋根には専用に焼いた小さな瓦が乗り 両端に阿吽の獅子が飾られています。看板の文字には「関の戸」と書かれていますが 東海道を旅する江戸時代の旅人は そこに平仮名が見えていれば 自分は京都へ向いて歩いているとわかり 反対側は漢字ばかりで 江戸へと続いていると理解したと伝えられています。

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「関能戸」。字が読めなくとも迷う事がないという先人の知恵に驚くばかりです。先日 この庵看板が日本経済新聞の記事で紹介されました。それを読まれたお客様からお電話を頂いたのです。関東地方で建築業を営む会社社長様のお話では 今でも橋を架ける時 欄干に書く橋名を 上り向きには平仮名 下りには漢字で表記する事が多いそうです。意外な所に共通点があるものだと お互い感銘しました。
230年前(1783年)の4月29日夜 深川屋隣の旅籠はぎやから火が出て 深川屋も類焼しました。その時 何より先に外して守った物がこの庵看板。何時から掲げられたのか定かではありませんが 永い年月 風雪に耐え 関宿を見つめてきた庵看板です。

銘菓 関の戸  15個入り   850円~

519-1112
三重県亀山市関町中町387

0595-96-0008

9時~18時 出来上がりから売り切れまで

毎週木曜日定休