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全体に黒漆を塗り その上から朱漆を塗って わざとむらを付けた技法を根来塗といいます。蓋は蒲鉾状に緩やかに湾曲していて 身から脚にかけて垂直に立ち 四方とも中央がへこんだ花頭型。大きさや形から文箱と思われがちですが なんと蓋と身の裏側には「関の戸」の文字が施されています。

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「関の戸」の「の」の字は「能」や「乃、之」などで表記されている物が沢山ありますが「廼」の字はこの根来塗り菓子器だけです。さらに同じ器に違う漢字を使い名がある物も他にはありません。鑑定では江戸時代の中期までは遡れるとされ300歳近い菓子器です。関宿に宿泊されたお殿様のお泊まりになるお部屋へ関の戸をお届けする時に使われたのでしょう。
ところで根来といえば伊賀と甲賀に並ぶ忍者の里。紀州で生まれた根来衆の元は僧兵集団が始まりだそうです。昔 夢中になった仮面の忍者赤影で飛騨忍者の赤影青影白影が根来忍者と戦うシリーズ覚えていますか。伊賀や甲賀が出てこないのを不思議に思い見ていました。信長暗殺がらみの話では歴史的事実から離れたフィクションにする意図があったのでしょうか。もう一度見たい番組です。
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銘菓「関の戸」
  6個入り  500円
10個入り  850円
14個入り1150円

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